「十人十色。」

近所にレンタルコミック屋ができたので、
ずっと読みたいと思っていた”あしたのジョー”を全巻借りて読んだ。
思っていた内容と少し違った(この先は少々内容に触れます、これから読む人注意)

まず自分の持っていたイメージと一番違ったのは、
ジョーの名パートナー、”おっちゃん”こと丹下段平の性格だった。
読んだ事のない人なら、おっちゃんとジョーは、
どんな強敵にも共に立ち向かって行くものだと思うだろう。
確かに、ジョーに出会い、宿命の対決で力石に負けるまでは、
思ったとおり熱い魂を持った人でした、
しかし、その後ぱったりと弱気な発言が増えるようになり、
後々ジョー自身の台詞で、「セコンドとしちゃあ下の下だぜっ」と言われるほど、
ダメなものはダメとキッパリ諦めて、
試合中・練習中問わず、愛弟子のジョーを信じてあげられないシーンが多々ある。
ちょっとびっくり。
それでもジョーが段平の側を離れなかったのは、
宿無しだった自分の才能を見抜き、
ボクシングを教えてくれた段平への恩義からと考えられ、
ジョーの性格を知るポイントと言えるだろう。

そして、あしたのジョーと言えば、最後にジョーが真っ白に燃え尽きてしまうシーン。
あそこはジョー死亡説と生存説が二分する所、
僕も読むまではジョーは死んだと思っていました、
ですが、読み終わってみると、あそこでジョーが死ぬ事はあり得ない事に気付いた。
問題のラスト、壮絶な打ち合いの後に、ジョーは試合で使ったグローブを
”葉子”(あえて説明しません)に渡すのですが、
おっちゃんとは特にこれといった会話をしていません、
ジョーは本当に切羽詰った時には心からの会話でおっちゃんに、
助けを乞うたり、謝ったり、感謝したり、心根の素直な人間として描かれている。
そんなジョーがおっちゃんに一言も無しにあの世に行くなんてことは
あり得ないと思われたのです。
つまり、この一言が無かったことで、
ジョーとおっちゃんの関係はこの後も続いていくと考えられる訳です。
これが僕の見解、どうでしょうか?

ちなみに、原作者の高森朝雄(梶原一騎)氏の原作(ワケあり)では、生きていて、
ちばてつや氏は明言を避けているみたいです。
普通なら僕は、ハッキリしないもやもやエンディングは嫌いなのですが、
あしたのジョーに関しては、十人十色のこれでいいと思わせてもらいました。
ぶっちぎり名作です。    (今回は全体的に今更な上に僕の感想でスイマセン。)

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